《デザイン》
ヴァルマカーンコート、いわゆる和製英語であるステンカラーコートの正式名称といわれています。
プレーンなヴァル(ステン)カラー・ラグランスリーブ・比翼仕立ての三点がその特長で、ここではその特長をコートデザインに多く継承しているため、ヴァルマカーンコートと呼び、新たに展開します。
ヴァルカラー=台襟後方が高く、前方に向かって低い状態で折り返る襟型です。
合わせて首元を覆うようなチンストラップが付属し、スタンドカラーとしても着用できる仕様にしています。
肩線がなだらかで太めの袖が特長のラグランスリーブの袖口には、二段階のスリーブストラップがあり、袖口幅の調整が可能です。
フロント部分は完全な比翼仕立てではなく、セミダブル仕立てとし、身頃の重なり部分を深めに取り、雨風の侵入を防ぐようにしてあります。
《素材》
クラシカルな素材、重く・硬いを、軽く・柔らかに作り変えて現代に復刻しています。
キャバルリーツイルとは綾織物の一種で、綾の角度が65度の急斜文織で、はっきりと綾目が見える(生地表面に細い畝・うね)生地のことを言います。
キャバルリーとは、馬に乗った騎兵隊の制服が由来で、彼らがキュロットに使用していた丈夫で耐久性・弾力性に優れた織物です。
クラシカル回帰の観点から再注目され、レトロスポーツウェアのアイコンとして復活を遂げました。
ただ現代に復刻されたのではなく、ウェイトのあるウールを使用せず、ここではレーヨン・PE・PUをイタリアにて梳毛引きし、織り上げています。
弾力性はそのままに、大幅なダイエットと2WAYストレッチ性を兼ね備えたキャバルリーツイルです。